魔法使い時々王子
あとはリアンがいれば完璧なんだけどな」
レオの呟きに、シドはふと口元を緩めた。
「じゃあ、呼ぶか」
「は?」
キースが首を傾げる。
シドはカウンターの上に置かれていたナプキンを一枚手に取った。
そして何やらさらさらと文字を書き込む。
「おい、それって――」
レオが言いかけた時だった。
シドは器用に紙を折り始める。
数回指を動かしただけで、一枚の紙は小さな鳥の形になった。
シドはそれを手のひらに乗せる。
そして、ふっと息を吹きかけた。
すると。
紙鳥が小さく震えた。
ぶるっ、と羽を揺らし、まるで命を得たかのように首を動かす。
次の瞬間。
ひらり、と飛び立った。
紙でできた小さな鳥は店の扉をすり抜け、そのまま王宮の方角へ飛んでいく。
キースとレオはしばらくその様子を見送っていた。
やがて二人は顔を見合わせる。
そして同時に笑った。
「便利だな、お前の魔法」
「たまには役に立つだろ」
シドも小さく笑った。
――そして、その日の夜。
レオの店は多くの客で賑わっていた。
笑い声とグラスの音が店内に響く。
そんな中――。
バンッ!
勢いよく扉が開いた。
店内の視線が一斉に入口へ向く。
そこには息を切らしたリアンが立っていた。
そして手には、一羽の紙鳥。
リアンは店の奥にいるシドを見つけると、一直線に歩いてくる。
「ちょっとシド!」
その声に周囲の客が振り返った。
「仕事中にいきなりこんな物が飛んできたら驚くでしょう!?」
リアンは紙鳥を突き出した。
シドは平然とそれを受け取る。
「悪い悪い」
まるで悪びれていない。
「全くもう……」
リアンは呆れたようにため息をついた。
そしてふと、シドの向かいの席に座る人物へ目を向ける。
「あっ!」
ぱっと表情が明るくなった。
「キースじゃない!」
「よぉ」
キースが片手を上げる。
「久しぶり!」
「久しぶりだな」
自然と笑顔になる。
こうして四人が揃うのは、本当に久しぶりだった。
レオはそんな三人を見て満足そうに笑う。
そしてカウンターの奥へ引っ込むと、しばらくして三つのグラスを持って戻ってきた。
琥珀色の液体が揺れる、同じカクテルだった。
「ほらよ」
三人の前へ順番に置いていく。
「久々の再会だ」
レオはにやりと笑った。
「今日は飲め」
四人の笑い声が、賑やかな店内へ溶けていった。
レオの呟きに、シドはふと口元を緩めた。
「じゃあ、呼ぶか」
「は?」
キースが首を傾げる。
シドはカウンターの上に置かれていたナプキンを一枚手に取った。
そして何やらさらさらと文字を書き込む。
「おい、それって――」
レオが言いかけた時だった。
シドは器用に紙を折り始める。
数回指を動かしただけで、一枚の紙は小さな鳥の形になった。
シドはそれを手のひらに乗せる。
そして、ふっと息を吹きかけた。
すると。
紙鳥が小さく震えた。
ぶるっ、と羽を揺らし、まるで命を得たかのように首を動かす。
次の瞬間。
ひらり、と飛び立った。
紙でできた小さな鳥は店の扉をすり抜け、そのまま王宮の方角へ飛んでいく。
キースとレオはしばらくその様子を見送っていた。
やがて二人は顔を見合わせる。
そして同時に笑った。
「便利だな、お前の魔法」
「たまには役に立つだろ」
シドも小さく笑った。
――そして、その日の夜。
レオの店は多くの客で賑わっていた。
笑い声とグラスの音が店内に響く。
そんな中――。
バンッ!
勢いよく扉が開いた。
店内の視線が一斉に入口へ向く。
そこには息を切らしたリアンが立っていた。
そして手には、一羽の紙鳥。
リアンは店の奥にいるシドを見つけると、一直線に歩いてくる。
「ちょっとシド!」
その声に周囲の客が振り返った。
「仕事中にいきなりこんな物が飛んできたら驚くでしょう!?」
リアンは紙鳥を突き出した。
シドは平然とそれを受け取る。
「悪い悪い」
まるで悪びれていない。
「全くもう……」
リアンは呆れたようにため息をついた。
そしてふと、シドの向かいの席に座る人物へ目を向ける。
「あっ!」
ぱっと表情が明るくなった。
「キースじゃない!」
「よぉ」
キースが片手を上げる。
「久しぶり!」
「久しぶりだな」
自然と笑顔になる。
こうして四人が揃うのは、本当に久しぶりだった。
レオはそんな三人を見て満足そうに笑う。
そしてカウンターの奥へ引っ込むと、しばらくして三つのグラスを持って戻ってきた。
琥珀色の液体が揺れる、同じカクテルだった。
「ほらよ」
三人の前へ順番に置いていく。
「久々の再会だ」
レオはにやりと笑った。
「今日は飲め」
四人の笑い声が、賑やかな店内へ溶けていった。