魔法使い時々王子
翌朝。

朝食を終えたアリスは、図書室へ向かった。

扉を開けると、リトとノエルがすでに待っていた。

「あ……おはよう。」

「おはようございます。」

ノエルはいつもの穏やかな笑みを浮かべて挨拶をする。

一方、リトは腕を組んだまま、どこか落ち着かない様子だった。

「……セオに話せたか?」

その問いに、アリスは静かに頷く。

「ええ。全部話したわ。」

そう答えると、アリスはぎゅっと手を握りしめた。

「少し……時間が欲しいそうよ。」

その言葉を聞き、リトは小さく息を吐いて視線を落とした。

「そうか……。」

図書室に静かな空気が流れる。

やがてノエルが口を開いた。

「セオ様がご決断されるまで、私たちはどういたしましょうか。」

アリスは椅子に腰を下ろし、ゆっくりと答えた。

「イスタリアには、セオに計画を話したことを知らせてあるわ。」

「向こうで何か動きがあれば、すぐに連絡をもらえることになっているの。」

ノエルは安心したように小さく頷いた。

「承知いたしました。」

「では、しばらくは状況を見守りましょう。」

アリスも静かに頷く。

今、自分たちにできることは多くない。

だからこそ、焦らず、次に動くべき時を待つしかなかった。
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