魔法使い時々王子
翌日、アリスは部屋で本を読んでいるとドアがノックされた。

「アリス!」

聞き慣れた声に振り向くと、ローズとダリウスがこちらへ歩いて来た。

「二人とも、こんばんは」

アリスは微笑みながら迎える。

「昨日のパーティーはどうだった?」

そう尋ねると、いつも以上に華やかな装いのローズは昨晩を思い出したのか、にやりと口元を緩めた。

「もう、とーっても楽しかったわ!」

身振りを交えながら興奮気味に続ける。

「それにね、ダリウスは常に紳士で、もうモテモテだったのよ!」

「勘弁してくれ……」

ダリウスは肩を落とし、深いため息をついた。

「城に帰って来たのは朝方だぜ? まったく……体力のあるお姫様だ」

呆れたようにローズを見るその顔には、わずかに疲れが滲んでいる。

そんなダリウスを見て、ローズは悪びれる様子もなく笑った。

「楽しい時間はあっという間なんだもの!」

その様子がおかしくて、アリスも思わずくすりと笑みをこぼした。
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