魔法使い時々王子
その晩、アリスはベッドに入ると、すぐに眠りについた。

翌朝――。

目を覚ますと、すでに日は高く昇っていた。

「こんなに遅くまで寝ていたのは、久しぶり……」

どうやらルーナが気を遣い、今朝は起こさずにいてくれたようだ。

アリスはゆっくりと起き上がると、大きく伸びをした。

そしてカーテンを開け、差し込んできた朝の光を浴びる。

その時、ちょうど部屋の扉が開いた。

「ルーナ、おはよう」

「アリス様、おはようございます。よく眠れましたか?」

「ええ、ありがとう」

ルーナは微笑むと、テーブルの上に朝食を並べた。

そして、その隣に一通の手紙を置く。

「こちらも届いております」

「手紙?」

アリスは手紙を手に取り、封筒に書かれた差出人を確認する。

その名前を見た瞬間、目を見開いた。

「……ニーナ」

セオの元婚約者だったニーナ。

以前、王宮を離れ、少し離れた町へ引っ越したと聞いていた。

そんな彼女から、いったい何の手紙だろう。

アリスは封筒を見つめたまま、しばらく動けなかった。
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