その天才外科医は甘すぎる~契約結婚のはずが溺愛されています
「まさか契約結婚だと説明するわけにはいかないし、かといって出会って二回目でプロポーズされた、では君の家族にも不審に思われるかもしれないだろ?それなりに筋が通った経緯が必要になる」
「そ、それは……まあ……」
あまりに急な展開に、澪は思わず変な声を出してしまった。
「じゃあ出会いはどうしますか?私は蒼林大学病院は担当外なので…」
「そうだな…年始にあった栄邦ファーマ主催のパーティー、参加したか?」
「?はい、うちの会社も取引がありますし、会場での手伝いも頼まれていたので…」
「ちょうどいい。そこで出会ったことにするか」
「え、柊木さんも参加されてたんですか?」
「最初の十分だけな。オンコールですぐに抜けたが」
テーブルの上に開かれたノートに線を引いて、真澄がさらさらと時系列に何かを書き込んでいく。
「出会いは半年前、栄邦ファーマの年始パーティーで君の働きぶりを見て俺が一目ぼれ。名刺を渡し食事に誘ってから交際に発展。交際期間半年なら妥当なラインだろう」
「いやいやちょっと待ってください!?」
「何か気になるところがあるか?」
「ありすぎですよ!!私、一目惚れされたんですか!?それに交際半年って…!」
(交際ゼロ日婚なのに…!?)
あまりに堂々とした作り話にツッコミが追いつかない。そしてそれを恥ずかしげもなく言ってのける真澄のメンタルに、澪は驚愕していた。この人、天才だけどちょっと変わっている。
「作り話ではない、事実を基にした脚色だ。場所は違えど君の仕事ぶりには感心したし、名刺も渡して食事にも誘っただろ?」
――じゃあ、一目惚れっていうのは……?
頭によぎって、ふと言葉が詰まる。
そんなこと聞けるわけがないし、聞いたところでそれは脚色に決まっているのに。
「それは、まぁ……そうですけど……」
「なら問題ない。ストーリーとしては整合性が取れているし信憑性もある。君もなるべく早く覚えてくれ」
「…え、まさか本当に覚えるんですか!?」
「当然だ。矛盾があると逆に疑われる」
真澄は淡々と患者の病歴をチェックするかのように、ノートを指先でトントンと叩きながら説明してくる。
交際開始日、初デートの日、プロポーズの場所――
(ダメだ、顔が熱い……)
完璧主義はこんなところでも発揮するのか、と澪は気が遠くなった。
「そ、それは……まあ……」
あまりに急な展開に、澪は思わず変な声を出してしまった。
「じゃあ出会いはどうしますか?私は蒼林大学病院は担当外なので…」
「そうだな…年始にあった栄邦ファーマ主催のパーティー、参加したか?」
「?はい、うちの会社も取引がありますし、会場での手伝いも頼まれていたので…」
「ちょうどいい。そこで出会ったことにするか」
「え、柊木さんも参加されてたんですか?」
「最初の十分だけな。オンコールですぐに抜けたが」
テーブルの上に開かれたノートに線を引いて、真澄がさらさらと時系列に何かを書き込んでいく。
「出会いは半年前、栄邦ファーマの年始パーティーで君の働きぶりを見て俺が一目ぼれ。名刺を渡し食事に誘ってから交際に発展。交際期間半年なら妥当なラインだろう」
「いやいやちょっと待ってください!?」
「何か気になるところがあるか?」
「ありすぎですよ!!私、一目惚れされたんですか!?それに交際半年って…!」
(交際ゼロ日婚なのに…!?)
あまりに堂々とした作り話にツッコミが追いつかない。そしてそれを恥ずかしげもなく言ってのける真澄のメンタルに、澪は驚愕していた。この人、天才だけどちょっと変わっている。
「作り話ではない、事実を基にした脚色だ。場所は違えど君の仕事ぶりには感心したし、名刺も渡して食事にも誘っただろ?」
――じゃあ、一目惚れっていうのは……?
頭によぎって、ふと言葉が詰まる。
そんなこと聞けるわけがないし、聞いたところでそれは脚色に決まっているのに。
「それは、まぁ……そうですけど……」
「なら問題ない。ストーリーとしては整合性が取れているし信憑性もある。君もなるべく早く覚えてくれ」
「…え、まさか本当に覚えるんですか!?」
「当然だ。矛盾があると逆に疑われる」
真澄は淡々と患者の病歴をチェックするかのように、ノートを指先でトントンと叩きながら説明してくる。
交際開始日、初デートの日、プロポーズの場所――
(ダメだ、顔が熱い……)
完璧主義はこんなところでも発揮するのか、と澪は気が遠くなった。