婚約者を寝取った妹と浮気した婚約者に命懸けの復讐をしようと思います〜その後待っていたのは溺愛でした〜
どこかいたずらを仕掛ける前の子供のような無邪気な笑みを浮かべたカイルは、そっと私をソファーへと腰掛けさせる。

そして空間から花束を取り出すと、私の前に膝をつく。

「わぁ、きれい!私に?」

「ユリア、覚えていますか?あの時のこと。こうして、あなたにプロポーズをした」


「えぇ、覚えているわ。とっても嬉しかったもの。はにかみながら私に大きくなったら結婚しようと言ってくれたわね。かわいかったわ、あの時のカイル」


花束を受け取ると、指先に口づけを落とすカイル。

「カイル、ソファーに座らないの?」

「いえ、ここにいる方が都合がいいので」

「そ、そう?」

「今の、私たちの立場についてでしたね?そのことについて答えたいのは山々なのですが、その前に、あの時ユリアが私に言った言葉を覚えていますか? 間違えるたびに服を脱いでもらいます」


「え?えー?えぇ、えっと…もちろん覚えているわ」


「語彙力が崩壊していますよユリア」

「もちろん、喜んで……だったかしら?」


シュルシュルと胸元のリボンが解かれそうになったので、胸元をたぐりよせて「カイル!」ときつく呼びかける。

大きな花束なので胸の前に抱き寄せていると、ひょいっと花束を取り上げられる。

「ユリア、まさか覚えていないのですか?私は……ずっと……」

慈しむように見つめてくるカイルは、どこか寂しそうで、あの時言った言葉を必死に思いだそうとする。

あの頃は、とても嬉しくて、確か……。


「結婚しましょう……?って、だめ、本当に……」

じりじりと迫ってくるカイルをなんとか押し戻そうとしてもビクともしない。


「わざと間違えて楽しんでいるのですね?ユリア、悪いこですね」



「いじわる……」

抵抗を諦めてカイルに身を委ね、

二人は甘い昼を過ごした

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