虹のひかり


ベルが鳴ると、私はいつも一人ぼっちにされる。

置いていかれる。

私はベルが嫌い。

少女もベルが嫌い。


少女がいなくなると、変な感じになる。

時間が長く感じる。

こういう気持ちを、なんて言い表せばいいのか、私は、やっぱりわからない。

ただ一つ、わかるのは、少女は今、苦しんでいるということ。

扉の向こうから、少女が泣き叫んでいるのが聞こえる。

ベルが鳴ると、いつも聞こえる。


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