四神、騎士団と出会う【四神の国の朱雀さま×あやかし戦記】
「朱雀」
青龍が朱雀に声をかけると、青龍と目を合わせた朱雀の赤い瞳から涙が零れ落ちる。
「……帰って、来れたんだ……」
「朱雀、これを」
朱雀が異世界にいた時の話と、今も術も使えないことを皆に話した次の日、玄武に呼び出された朱雀は、玄武のもとへと向かった。
島の庭にいた玄武に会うなり渡されたのは、鞘に入った細身の剣である。
「魔力も術も封じられている朱雀に、これを渡しておこうと思って。武器がないと不便でしょ?白虎から体術を教えられているとはいえ……」
(……確かに、昨日は術が使えなかったから玄武に護られてばかりだったし……情けないなぁ……)
昨日現れた怪異との戦闘を思い出し、朱雀は悲しそうな顔をした。
(……あらら……昨日のことを思い出しちゃったかな?)
その表情を見た玄武は、「朱雀」と声をかける。
「玄武!来たよ!」
玄武が口を開こうとした瞬間、玄武と朱雀の耳に白虎の声が届く。2人が同時に声の主の方へと顔を向けた。
「お、朱雀……いいのもらったね」
白虎が朱雀の手の中にある剣に目を移して言うと、玄武は「僕が渡したんだ」と言う。
「へぇ……よし、朱雀。今から特訓だ」
「……特訓?なんの?」
朱雀が首を傾げると、白虎は「剣術の」と笑って答えた。
青龍が朱雀に声をかけると、青龍と目を合わせた朱雀の赤い瞳から涙が零れ落ちる。
「……帰って、来れたんだ……」
「朱雀、これを」
朱雀が異世界にいた時の話と、今も術も使えないことを皆に話した次の日、玄武に呼び出された朱雀は、玄武のもとへと向かった。
島の庭にいた玄武に会うなり渡されたのは、鞘に入った細身の剣である。
「魔力も術も封じられている朱雀に、これを渡しておこうと思って。武器がないと不便でしょ?白虎から体術を教えられているとはいえ……」
(……確かに、昨日は術が使えなかったから玄武に護られてばかりだったし……情けないなぁ……)
昨日現れた怪異との戦闘を思い出し、朱雀は悲しそうな顔をした。
(……あらら……昨日のことを思い出しちゃったかな?)
その表情を見た玄武は、「朱雀」と声をかける。
「玄武!来たよ!」
玄武が口を開こうとした瞬間、玄武と朱雀の耳に白虎の声が届く。2人が同時に声の主の方へと顔を向けた。
「お、朱雀……いいのもらったね」
白虎が朱雀の手の中にある剣に目を移して言うと、玄武は「僕が渡したんだ」と言う。
「へぇ……よし、朱雀。今から特訓だ」
「……特訓?なんの?」
朱雀が首を傾げると、白虎は「剣術の」と笑って答えた。