四神、騎士団と出会う【四神の国の朱雀さま×あやかし戦記】
「それと、君に1つ言っておく。君は、敵に回したら駄目な人を敵に回した。君には、神罰が下るだろう」

クロが敵に回した朱雀、青龍、白虎、玄武は神様で、元人間である颯真もまた、現在は神同等の存在である。

(……この世界に神様がいるのかは知らないけどね。でも、まぁ……それ相応の罰は受けるだろう)

白虎はそう思いながら、クロの監視のためにクロの側で皆を待つことにした。



「アカネ、いろいろと疑ってすまなかった」

クロを捕まえてから2日が経った日の朝、ギルベルトの自室に集まった四神たちに、ギルベルトは頭を下げていた。

四神たちとギルベルト以外には、イヅナ、レオナード、ヴィンセント、ツヤがいる。

「…………大丈夫、ですよ。それよりも、クロについて聞きたいんですけど」

朱雀がそう言うと、ギルベルトはクロについて話し出す。

クロは現在牢屋に入れられ、ツヤから尋問されている所らしい。クロは、脱獄する気すら起きないのだという。

それを聞いて、朱雀はすべて終わったのだと思い、ホッと息を吐いた。

「……じゃあ、僕らは帰りますか」

朱雀はそう言うと、服のポケットから小型の転送装置を取り出す。異世界を行き来するために使っていたものである。
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