触れる指先 偽りの恋
薄暗くなった室内に、二人の吐息が落ちる。目はまだ闇に慣れておらず、視界が限られる分、お互いの息遣いが強く感じられるような気がした。ブラウスを脱がされて、剥き出しになった肩に、熱い手が触れた。宥めるように優しく撫でられて、体の力が抜けていく。再び口付けられ、ちろちろと舌が唇を舐めている間に、背中にまわされた手がぷつんとホックを外した。暗いとはいえ、胸元に向けられた視線が居た堪れなくて俯くと、貴島さんの大きな手が掬い上げるように胸に触れた。
「ふ……んっ……」
下から揉まれ、親指が先端を掠める。その度に、鼻にかかったような声が漏れてしまう。手のひらで口元を抑えると、ふっと貴島さんが笑った。
親指だけでなく、指先で摘むようにして先端を弄られる。きゅっと擦られると、身体中がびりびりと痺れて、背中がしなる。
大きな手のひら全体で揉みしだかれたり、先端を引っ張られたり、与えられる快感に、体の奥が熱くなっていく。閉じた足の付け根がじんわりと湿ってくるのを自覚した瞬間、視界が反転した。
貴島さんが、ソファに押し倒した私を見下ろしている。
「は……やば……」
珍しい口調で呟いた貴島さんは、ジャケットを脱ぐとソファの下に投げ捨てた。
その行く手を目で追っていると、いつの間にかやってきていた熱い指がふくらはぎに触れる。抵抗する間もなく手は太腿に上がってきて、何度かさわさわと撫でたあと、内腿に触れた。
ぎゅっと足を閉じていたはずなのに、足首を引っ張られ、まるで開脚するみたいに広げられる。
「や……っ」
咄嗟に閉じようとしたけれど、貴島さんの体が入り込んできて、足を閉じることができない。そのまま内腿を上の方まで上がってきた指は、ショーツ越しに秘部に触れた。
ふっと笑みを零す音が聞こえる。
べったりと下着が湿っているのを自覚して、手で顔を覆った。暗くて見えないと信じたいけれど、驚くほど濡れているのがわかる。
生地の上から、花芯をつつくように擦られ、びくびくと身体が震えた。
「は、あ……やあん……!」
何度も何度も、中心を親指で触れられて、声が漏れるのを止められない。
するとショーツの隙間から入ってきた指が、直にそこを擦って、一段と強い刺激に背中が跳ねる。
「や、だ……め……」
ゆるゆると首を振っても、貴島さんは手を止めてくれない。それどころか、何度も秘裂を往復して、溢れてくる愛液を花芯に塗り込めた。
剥くように擦られて、目の前がチカチカと明滅する。
「ふ、ひゃ……あ……んっ……」
自分の口から一際大きな声が漏れて、全身の力が弛緩した。
一人だけイってしまった恥ずかしさに、何とか腕で顔を隠す。
貴島さんは、「可愛い」と言ってその腕に唇を落としたかと思うと、力の抜けた足からショーツを抜き取った。とっくに捲り上げられたスカートを下ろそうと手を伸ばしたとき、つぷんと指が蜜壺に挿し入れられた。
「ひゃん……!」
「大丈夫? 痛くない?」
気遣ってくれる言葉に首を振る。
だって一本しか入っていないのに、ゆるゆると中で動き回る指の動きをダイレクトに感じてしまって、快感が競り上がってくる。
「っ……だめ、だ…めなの……!」
ふっと笑った貴島さんの唇が、胸の先端に触れた。そのまま舌で突起をころころと転がされて、より強い快感が身体中を駆け巡る。
それなのに――。
「指、増やすよ」
その宣言通り、挿し入れる指が二本に増え、入ってすぐのところで押し曲げられた。引っ掻くように擦られて、びくびくと体が震える。
「は、ああ……んっ……!」
そして再び、頭の中が真っ白になった。
ちゅっとこめかみに口付けられる。
重い瞼をぼんやりと持ち上げると、穏やかな笑みを浮かべた貴島さんの顔が飛び込んでくる。二度も達してしまったことを思い出して、咄嗟に顔を逸らそうとするけれど、長い指に遮られた。
「可愛い」
今度は唇に口付けられる。いつの間にか貴島さんのシャツのボタンは開いていて、筋肉質の体が露わになっていた。
手を伸ばしてそっとその胸元に触れる。すると貴島さんは苦笑いを浮かべた。
「そういうことされると、我慢できなくなるよ」
「……しなくて、いいです」
ぽつりとそう呟くと、貴島さんが息を呑んだ。
「ふ……んっ……」
下から揉まれ、親指が先端を掠める。その度に、鼻にかかったような声が漏れてしまう。手のひらで口元を抑えると、ふっと貴島さんが笑った。
親指だけでなく、指先で摘むようにして先端を弄られる。きゅっと擦られると、身体中がびりびりと痺れて、背中がしなる。
大きな手のひら全体で揉みしだかれたり、先端を引っ張られたり、与えられる快感に、体の奥が熱くなっていく。閉じた足の付け根がじんわりと湿ってくるのを自覚した瞬間、視界が反転した。
貴島さんが、ソファに押し倒した私を見下ろしている。
「は……やば……」
珍しい口調で呟いた貴島さんは、ジャケットを脱ぐとソファの下に投げ捨てた。
その行く手を目で追っていると、いつの間にかやってきていた熱い指がふくらはぎに触れる。抵抗する間もなく手は太腿に上がってきて、何度かさわさわと撫でたあと、内腿に触れた。
ぎゅっと足を閉じていたはずなのに、足首を引っ張られ、まるで開脚するみたいに広げられる。
「や……っ」
咄嗟に閉じようとしたけれど、貴島さんの体が入り込んできて、足を閉じることができない。そのまま内腿を上の方まで上がってきた指は、ショーツ越しに秘部に触れた。
ふっと笑みを零す音が聞こえる。
べったりと下着が湿っているのを自覚して、手で顔を覆った。暗くて見えないと信じたいけれど、驚くほど濡れているのがわかる。
生地の上から、花芯をつつくように擦られ、びくびくと身体が震えた。
「は、あ……やあん……!」
何度も何度も、中心を親指で触れられて、声が漏れるのを止められない。
するとショーツの隙間から入ってきた指が、直にそこを擦って、一段と強い刺激に背中が跳ねる。
「や、だ……め……」
ゆるゆると首を振っても、貴島さんは手を止めてくれない。それどころか、何度も秘裂を往復して、溢れてくる愛液を花芯に塗り込めた。
剥くように擦られて、目の前がチカチカと明滅する。
「ふ、ひゃ……あ……んっ……」
自分の口から一際大きな声が漏れて、全身の力が弛緩した。
一人だけイってしまった恥ずかしさに、何とか腕で顔を隠す。
貴島さんは、「可愛い」と言ってその腕に唇を落としたかと思うと、力の抜けた足からショーツを抜き取った。とっくに捲り上げられたスカートを下ろそうと手を伸ばしたとき、つぷんと指が蜜壺に挿し入れられた。
「ひゃん……!」
「大丈夫? 痛くない?」
気遣ってくれる言葉に首を振る。
だって一本しか入っていないのに、ゆるゆると中で動き回る指の動きをダイレクトに感じてしまって、快感が競り上がってくる。
「っ……だめ、だ…めなの……!」
ふっと笑った貴島さんの唇が、胸の先端に触れた。そのまま舌で突起をころころと転がされて、より強い快感が身体中を駆け巡る。
それなのに――。
「指、増やすよ」
その宣言通り、挿し入れる指が二本に増え、入ってすぐのところで押し曲げられた。引っ掻くように擦られて、びくびくと体が震える。
「は、ああ……んっ……!」
そして再び、頭の中が真っ白になった。
ちゅっとこめかみに口付けられる。
重い瞼をぼんやりと持ち上げると、穏やかな笑みを浮かべた貴島さんの顔が飛び込んでくる。二度も達してしまったことを思い出して、咄嗟に顔を逸らそうとするけれど、長い指に遮られた。
「可愛い」
今度は唇に口付けられる。いつの間にか貴島さんのシャツのボタンは開いていて、筋肉質の体が露わになっていた。
手を伸ばしてそっとその胸元に触れる。すると貴島さんは苦笑いを浮かべた。
「そういうことされると、我慢できなくなるよ」
「……しなくて、いいです」
ぽつりとそう呟くと、貴島さんが息を呑んだ。