あやかしと四神〜闇を祓って〜
襲撃
(何でこんなことに……)
朱雀はため息を吐きたくなるのを堪えながら、自身の手を拘束している縄を見つめる。一見すると強固な拘束に見えるものの、少し動かせば簡単に外れるようになっている。
しかし、朱雀の中で不満は消えなかった。まさか自分がオークションに出品されるとは思っていなかったためである。
「オークションに外側から潜入したところで捕らえられた人全員を助けられる保証はない。だから内側からも潜入した方が確実なんだよね」
「イヅナとアカネ以外はあたしの匂いがついてるからな。匂いがついていない二人に潜入してもらうしかないんだ」
ギルベルトとツヤの言葉が耳から抜けていく。イヅナは納得している様子だが、朱雀は心の中で何度目かわからないため息を吐いた。そんな彼の心情を察してか、青龍が話しかけてくる。
「アカネ。大丈夫そうではないね」
「当たり前でしょ。あの時のこと思い出しちゃうよ」
監視・軟禁されていた生活を嫌でも思い出してしまう。すると拘束された朱雀の手を白虎が握った。
朱雀はため息を吐きたくなるのを堪えながら、自身の手を拘束している縄を見つめる。一見すると強固な拘束に見えるものの、少し動かせば簡単に外れるようになっている。
しかし、朱雀の中で不満は消えなかった。まさか自分がオークションに出品されるとは思っていなかったためである。
「オークションに外側から潜入したところで捕らえられた人全員を助けられる保証はない。だから内側からも潜入した方が確実なんだよね」
「イヅナとアカネ以外はあたしの匂いがついてるからな。匂いがついていない二人に潜入してもらうしかないんだ」
ギルベルトとツヤの言葉が耳から抜けていく。イヅナは納得している様子だが、朱雀は心の中で何度目かわからないため息を吐いた。そんな彼の心情を察してか、青龍が話しかけてくる。
「アカネ。大丈夫そうではないね」
「当たり前でしょ。あの時のこと思い出しちゃうよ」
監視・軟禁されていた生活を嫌でも思い出してしまう。すると拘束された朱雀の手を白虎が握った。