その声を聞かせて
ーー

「佐竹さーん」

「はぁーい」

「こちらへどうぞー」

めっちゃ寝不足。

てか寝てない。

馬鹿みたいに二人して暴れてしまった。

仕事中にも関わらず、施術をしながら昨夜凌と過ごした情事を思い出してしまう。

凌が体力がおかしいのは想像できたけど、私よ!

何あれ!

本当に私!?

私は未知の世界に足を踏み入れてしまったのだろうか。

「ちょ…由麻ちゃん。痛いよぉ」

こちらは常連の佐竹さんというお爺ちゃん。

てっぺんがペカペカで口髭が生えてる。

「あ、ごめんなさい! あははは」

だいたいここに来る人は昔からの馴染みの顔ぶれで、皆んな私の事を由麻ちゃんと呼ぶ。

「何かいい事あったのかなぁ?」

「ふふふ、内緒でーす」

グググっと圧をかける。

ここシコリあるな。

「いててて…」

「我慢、我慢。解さないとまた頭痛くなっちゃいますよ?」
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