その声を聞かせて


「一緒付けよ」

そう言って自分のを私に差し出す。

どうしよう。
嬉しい…

私は受け取った指輪を凌の指にはめた。

なんだか結婚の指輪みたいで勝手にドキドキしてしまう。

「俺初めて買ったわ」

凌は指輪の付いた自分の手を見ながらニギニギしている。

「そうなの?」

「おん」

初めてなんだ…。

「あの…ありがとう」

素直にお礼を言えば凌はフッと笑う。

私も改めて自分の手を見て嬉しくなる。

「可愛い」

「お前がな」

バチっと目が合う。

恋人になった凌は一味も二味も違う。
これ、私の心臓もつかな…

その後注文したパスタなどが運ばれてきてヒソヒソ話しながら食事を摂った。

席でさっさと会計をカードで済ませる凌。

「ありがと。ご馳走様でした」

「腹いっぱいなったか?」

「なったなった」

「寝た?」

「寝た。髪してもらってる間爆睡」
< 140 / 280 >

この作品をシェア

pagetop