その声を聞かせて
ブルさんがいなくなるとスッと指を絡めて手を繋いでくる凌。

凌の車が止めてある駐車場を見つけた時、向こうからなんと直樹が女性と肩を並べて歩いてきた。

最悪。

「あんた…」

直樹は凌を見て舐め回すように見る。

「由麻も落ちたね。こんなふざけた身なりの男を選ぶなんて」

そう言って見下すような視線を向けられる。
その隣の女性も、ハイブランドのロゴが目立つような格好をしていてなんだかいやらしい笑みを浮かべている。

「この人? 元婚約者って」

そう言って私をジロジロ見る。

「そうなんだよ。勘弁して欲しいね。君もそんな派手な頭して。ま、君たちはそれがお似合いか。恥ずかしいから、俺の事は黙っててくれよ?」

すごい豹変ぶりだな。

凌はただジッと見下ろしている。

「そんな格好してなんの仕事をしてるんだか。まともな仕事じゃないんだろうね」

私はこんな事を言うような人と結婚しようとしていたのか。
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