その声を聞かせて
するとその時偶然にも昨日のイケメンが現れた。
彼も私を見て驚いている。
私は驚きのあまり大きく息を吸って叫びそうになると、咄嗟に何を思ったのか昨日の彼が私の口を手で押さえた。
「んー!んー!」
あたふたする私を抱えたまま、波瑠に会釈をすると私は彼に攫われる。
へ!?
は!?
何ごと!?
そして誰もいない非常階段まで連れて行かれるとようやく押さえられていた手を離す。
「ちょっと! 何!?」
携帯でババババっと何かを打っている。
"お前、叫ぼうとしただろ"
そして見せられた。
「した! だってびっくりしたし!」
すると彼は天井を見上げ目元を押さえて、深いため息を吐く。
そしてまた携帯でババババっと打つ。
"俺に話しかけるな"
顔を上げた彼はまた私に携帯の画面を見せて私を見下ろす。
それは冷たーい眼差しで。