その声を聞かせて
こんなに素敵な彼を独占してる私って…

なんだかバチが当たりそうで怖い。

私には勿体無いくらいの男性だもん。

洗い物が終わった凌はタオルで手を拭くと身体を私に向き直して抱き上げる。

「何で怖いの?」

「毎日夢見てるみたいだから」

「いいじゃん」

「なんで凌みたいな人が私なんかと一緒にいてくれるのか謎」

「なんで」

「だって声優とか歌手とか…」

「あのなぁ。俺は俺。どんな仕事してても、結局普通の男だし」

それはそう…だけどさぁ。

「俺からしたってそうだよ。こんな可愛い女を独り占めして」

またそういう事言う。

ちくしょう。
嬉しい。

「ちょっと夜の風でも当たりに行くか?」

「うん」

駐車場へ向かい、ヒョイと持ち上げられバイクの後ろに乗せられる。

「自分で乗れるよ?」

「俺がしたいの」

そう言って黒のフルフェイスのヘルメットを被った私のシールドをスパンと下される。
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