その声を聞かせて
そして二人とも無言のまま何か競い合わなきゃならない訳でもないのに、両者どちらも譲らずサンドバッグを相手にノーストップで技を繰り出す。
何か先に止めたら負けな気がして止めるにやめられずにいると波瑠がやって来た。
「その辺にしとけ」
私はボルテージが上がっているのでギロっと波瑠を睨む。
「何イラついてんだ?」
そんな話をしていればあの無愛想男もやめてストレッチをしに行った。
けっ!
今回は多めに見てやる。
マシーンも埋まってるし…
はぁ。
ストレッチの場所しか空いてないか。
仕方あるまい。
私は無愛想男から少し離れた場所にマットを敷いて念入りに柔軟していく。
まずは前屈。
そして後屈。
どちらも膝から頭が抜けるほど余裕がある。