その声を聞かせて
"この人でいいや" じゃなく、"この人がいい" "この人じゃなきゃ嫌だ" と思える人に出会えて、こうして気持ちを通じ合えた。

この喜びは何にも変えがたい。

確かに凌は付き合う時に言ってくれた。

結婚を前提にって。

でも本当にこうなるなんて。

「凌っ…ありがとうっ…」

「こっち向いて」

低く穏やかな声でそう言われ凌の方に向き直すと、仰向けにされ凌は身体を起こし私を見下ろす。

「嬉しくて泣いちゃった?」

私はコクコクと頷く。

「かーわい」

凌はそう言って顔を近づけてきて涙をキスで掬う。

「俺の前でだけこうなんの、本当にたまらん」

そしてキスが唇に落とされるとお決まりのように深くなる口付け。

いつの間にか涙も引っ込んでいってしまう。

今はもう目の前の凌が愛おしくて、それしか考えられない。
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