その声を聞かせて
「親父。みんな。改めて紹介する。俺の、妻になる坂下由麻さん。結婚します」
ヒュンと息を飲む。
このタイミングで…
私も慌てて姿勢を正す。
「よろしくお願いします」
「由麻さん。顔を上げて」
するとお父さまの柔らかな声が降ってきた。
私はそっと顔を上げる。
「こちらこそ。凌を頼む。いろいろ大変だと思うが、私たちはいつでも味方だ。何かあったらすぐに頼りなさい」
「お父さま…」
「そうよ?私からも、凌をお願いね?喧嘩したら、まずうちに逃げてらっしゃい。私が凌のケツ引っ叩いてやるわ」
「お母さま…」
「そうそう!うちにはたくさん空き部屋あるし!私の部屋に泊まってもいいよ!」
「渚さん…」
「お子様が産まれましたら私が…」
「おい。髙橋」
「おっと、それは早すぎましたね。ははは」