その声を聞かせて


そして携帯にメールが届く。
ん?
波瑠?

"お前帰れ。空気読め"

思わず吹き出しそうになる。

はいはい。
んじゃこれだけ飲んでからね。

私は残りのアルコールの入ったビールを一気飲みして、立ち上がる。

「すみません、私迎えが来たのでこの辺で。それじゃ」

そう言って店を出た。

なんて兄貴思いの優しい妹なんだ私は。

車どうしよ…

歩いて帰って、明日取りに来る?

そうするか。

そしてトボトボ歩いていればドーンと雷が落ちてザーっと雨が降り出した。

最悪。

まただよ。

まただよ!

ちくしょう!

ついてない!

もちろん傘は持ってない。
今日は黒のTシャツだから透けることはないし、もういいや。

冷たくて気持ちー。

はぁ…

私はこのまま一生一人で生きていくのだろうか。
< 37 / 280 >

この作品をシェア

pagetop