Beautiful Flowers
「ことばの相談室」は、公民館の小会議室で行われていた。
トワははじめて乗る路線のバスの中、借りて来たネコのようにおとなしく、白く新しい建物の公民館の中に入ってもまだ動きがぎこちなかった。
しかし、エントランスに立派な胡蝶蘭の鉢をふたつ見つけ、その顔がみるみるうれしそうになる。
「こちょうらん!! きれい!!」
(気持ちがほぐれたかな)
「ふれふれふれふれ、こちょうらん、こちょうらん……」
「ん? どした?」
「こちょうらん……」
トワは、白い胡蝶蘭と青いものを交互に指さし、俺のシャツのすそを握って一生懸命何かを訴えようとしている。
「こちょうらん……」
(もどかしい)
トワと言葉が通じれば良いのに。
言葉を使う仕事なんて、こんな時、とても無力だ -
トワははじめて乗る路線のバスの中、借りて来たネコのようにおとなしく、白く新しい建物の公民館の中に入ってもまだ動きがぎこちなかった。
しかし、エントランスに立派な胡蝶蘭の鉢をふたつ見つけ、その顔がみるみるうれしそうになる。
「こちょうらん!! きれい!!」
(気持ちがほぐれたかな)
「ふれふれふれふれ、こちょうらん、こちょうらん……」
「ん? どした?」
「こちょうらん……」
トワは、白い胡蝶蘭と青いものを交互に指さし、俺のシャツのすそを握って一生懸命何かを訴えようとしている。
「こちょうらん……」
(もどかしい)
トワと言葉が通じれば良いのに。
言葉を使う仕事なんて、こんな時、とても無力だ -