フォーチュン・デュエット!-今日から2人で秘密のお手伝い-
「これから楽しくなりそうだわ!」

 先生がもう一度、パンパンと手を叩く。
「それでは授業を始めますよー。教科書は昨日の続きから」

 先生の掛け声にみんなが教科書を開き始める。

 私は席に座って先生の声を聞くふりをしながら、そっと横目で蓮くんの横顔を盗み見た。

 おかしいな、いつもは誰とも話さない日がほとんどなのに。
 蓮くんのおかげで、今日がいつもと変わっちゃった。

 バチッと彼と目が合う。

 彼はこそっと私にだけ耳打ちするようにつぶやいた。

「朝出会ったことといい、僕たちも、まさに運命(・・)、だよね」

 ぼっと体中が熱くなったような感じがする。

 私、風邪ひいちゃったのかなあ……。


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