フォーチュン・デュエット!-今日から2人で秘密のお手伝い-
1-2ピンチ!
ガシャンッ
すぐ近くで陶器が割れた音がする。
でもあれ……? 痛くない?
「大丈夫⁉ けがは?」
頭上からさわやかな声がして私は目をパチッと開いた。
視界に現れたのは緑がかっていて澄んだ瞳に、三対七くらいで前髪を分けてる男の子の顔。
顔立ちがきれいでかっこいいな……ってそうじゃなくて!
顔が、近い!
私は一気に、かああっと顔が熱くなって飛びずさった。
「え、ええええええ⁉」
猫が私の叫び声に驚いて塀の中の一軒家へと逃げていく。
こつん、と足に何かが当たった気がして後ろを振り返ると、さっきまで塀の上にあった植木鉢が粉々になって道に散らばっていた。
もしかして、この人、私を助けてくれたの?
男の子をまじまじ見つめると、あ、と気づいた。
この人の顔、見たことがある。
普段、なるべく他人に迷惑がかからないように、一人でひっそりと過ごしているからクラスメイトすら覚えていないけど、この人は知っている気がした。
確か二年前くらいに転校してきた、丹波蓮くんだ。
小四の新学期初日、イケメン転校生が来たってうわさが学校中にすぐ広まって、丹波くんを一目見ようとする人で廊下がいっぱいになってた。
あれ、でも今は何組なんだろう?
私は、はてと首をかしげる。
丹波くんのほうも何やらじぃーっと私の顔を見ていた。
「ねえ、もしかして君って……」
「何事だ、何事だ!」
丹波くんが口を開いたと同時に、さっき猫が逃げていった家からおじいさんが飛び出してきた。
おじいさんは散らばった植木鉢の破片を見るなり、すぐそばに立っていた私たちをきりっとにらみつけた。
「お前らが犯人か⁉」
もしかして、私たちが壊したって思われてる⁉
違うよ! 本当は猫が落としただけなのに!
すぐ近くで陶器が割れた音がする。
でもあれ……? 痛くない?
「大丈夫⁉ けがは?」
頭上からさわやかな声がして私は目をパチッと開いた。
視界に現れたのは緑がかっていて澄んだ瞳に、三対七くらいで前髪を分けてる男の子の顔。
顔立ちがきれいでかっこいいな……ってそうじゃなくて!
顔が、近い!
私は一気に、かああっと顔が熱くなって飛びずさった。
「え、ええええええ⁉」
猫が私の叫び声に驚いて塀の中の一軒家へと逃げていく。
こつん、と足に何かが当たった気がして後ろを振り返ると、さっきまで塀の上にあった植木鉢が粉々になって道に散らばっていた。
もしかして、この人、私を助けてくれたの?
男の子をまじまじ見つめると、あ、と気づいた。
この人の顔、見たことがある。
普段、なるべく他人に迷惑がかからないように、一人でひっそりと過ごしているからクラスメイトすら覚えていないけど、この人は知っている気がした。
確か二年前くらいに転校してきた、丹波蓮くんだ。
小四の新学期初日、イケメン転校生が来たってうわさが学校中にすぐ広まって、丹波くんを一目見ようとする人で廊下がいっぱいになってた。
あれ、でも今は何組なんだろう?
私は、はてと首をかしげる。
丹波くんのほうも何やらじぃーっと私の顔を見ていた。
「ねえ、もしかして君って……」
「何事だ、何事だ!」
丹波くんが口を開いたと同時に、さっき猫が逃げていった家からおじいさんが飛び出してきた。
おじいさんは散らばった植木鉢の破片を見るなり、すぐそばに立っていた私たちをきりっとにらみつけた。
「お前らが犯人か⁉」
もしかして、私たちが壊したって思われてる⁉
違うよ! 本当は猫が落としただけなのに!