ステラクリマの匣庭ー貴方が読むまで、終わらない物語ー

Epilogue

昔々、あるところに、仲間である星に恋をした星たちがいました。

けれど、彼らは七つで一つ。恋なんてしてはいけなかったのです。
禁じられた想いに、神様は怒りました。

六つの星は天より堕とされ、地上に落ちました。
彼らの想いを受けた星――彼女はただ一人、空に取り残されたまま。

けれど、地に堕ちた星たちは諦めませんでした。
彼らは人の姿となり、彼女を見つけ出し、星を眠らせる匣庭を作りました。

彼女が逃げられないように。忘れられないように。
星の光を一つずつ奪い、心の欠片を愛と呼びました。

そして、ようやく彼女は地に降り立ちました。
心を失くし、名前も夢もなく、ただ彼らのものとして。
七つで一つ――その形に戻るために。

「もう、逃がさないよ」
「今度こそ、永遠に一緒だね」

それはとても、ロマンティックでしょう?

……でも、それは本当に、
愛だったのでしょうか。
それとも、ただの呪いだったのでしょうか――。
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