サルビアの育てかた
『ヒルス……平気? 落ち着いて』

 取り乱す俺に対し、決して冷めたような態度を取ることもなく、電話の向こうでフレアはしっかりと話を聞いてくれている。

 俺は一度大きく息を吐いた。

「すまん、大丈夫だよ、フレア」
『彼女は必ず帰ってくるわ。あなたが信じてあげないでどうするのよ』

 その言葉に、俺は少しずつ落ち着きを取り戻していった。

 スタジオで俺はいつもフレアのサポートを受けている。こんなときでさえも、冷静になって向き合ってくれるなんて。頼りがいがある姉のような存在だ。
 俺はフレアについ甘えてしまう。
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