サルビアの育てかた
※
そこまでの話を聞き、私は母を見て口を閉ざす。
そんな、辛い過去があったなんて……。
胸が張り裂けそうになるほどの話だ。
母の顔は優しくて、綺麗で、それでいて切なかった。顔は笑っているのに、目だけはとても悲しそうなの。
どれだけ悔しくて辛い想いをしたのか計り知れない。だけど、たしかに母は「我が子を想う気持ち」を今でも大切に胸にしまっている。それが痛いほどに伝わってきたの。
「それから数日後に、あの子を外に出してあげたのよ。とっても可愛らしくて、気持ち良さそうに眠っていたわ」
「……そうだったんだ。お母さん、凄く辛かったよね。お父さんも、きっと……」
私の言葉に、母は僅かに首を横に振った。
「でも……お父さんと力を合わせて何とか立ち直っていったわ。ジェイクも手伝ってくれたしね」
「叔父さんのことよく覚えてるよ。私が六歳くらいまで家の近くに住んでて、いつも遊んでもらった」
「そうね。レイもなついていたわよね」
母に言われ、ほんのりと頬が熱くなる。
「まだまだ小さかったヒルスにも、ずいぶん助けられたわ。あの子ったら、わたしが落ち込んでると駆け寄ってきて『ママ、ママ』って呼びながら何度も頭を撫でてくれたのよ」
「えっ、そうなの?」
意外な話に、私は思わず頬を緩めた。
小さい頃からヒルスは優しかったんだね……そう思うと、胸がギュッと締めつけられる。
そこまでの話を聞き、私は母を見て口を閉ざす。
そんな、辛い過去があったなんて……。
胸が張り裂けそうになるほどの話だ。
母の顔は優しくて、綺麗で、それでいて切なかった。顔は笑っているのに、目だけはとても悲しそうなの。
どれだけ悔しくて辛い想いをしたのか計り知れない。だけど、たしかに母は「我が子を想う気持ち」を今でも大切に胸にしまっている。それが痛いほどに伝わってきたの。
「それから数日後に、あの子を外に出してあげたのよ。とっても可愛らしくて、気持ち良さそうに眠っていたわ」
「……そうだったんだ。お母さん、凄く辛かったよね。お父さんも、きっと……」
私の言葉に、母は僅かに首を横に振った。
「でも……お父さんと力を合わせて何とか立ち直っていったわ。ジェイクも手伝ってくれたしね」
「叔父さんのことよく覚えてるよ。私が六歳くらいまで家の近くに住んでて、いつも遊んでもらった」
「そうね。レイもなついていたわよね」
母に言われ、ほんのりと頬が熱くなる。
「まだまだ小さかったヒルスにも、ずいぶん助けられたわ。あの子ったら、わたしが落ち込んでると駆け寄ってきて『ママ、ママ』って呼びながら何度も頭を撫でてくれたのよ」
「えっ、そうなの?」
意外な話に、私は思わず頬を緩めた。
小さい頃からヒルスは優しかったんだね……そう思うと、胸がギュッと締めつけられる。