サルビアの育てかた



 先生との話が終わった後、私はヒルスの自宅で一緒に夕飯を食べることにした。ゆっくりしてから家に送ってもらう予定。

 キッチンでヒルスは夕食の準備をしている。その横で、私はうきうきしながら訊いてみた。

「今日はヒルスがご飯作ってくれるの?」
「ああ」
「やった! スパゲッティがいいな」
「ああ」

 彼は一人暮らしを始めてから自炊をするようになり、料理がとても上手になった。私の好きなスパゲッティボロネーゼを作ってくれるから凄く楽しみ。

 でも……なんだろう。さっきからヒルスの様子がおかしい。ぼーっとしながら料理をしているの。
 水が沸騰する前に麺を鍋いっぱいに入れちゃうし、お湯が溢れるまで気がつかない。ひき肉を炒めるとき、火力を弱くしすぎて全然料理が進まなかった。
 少し心配になってしまう。
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