サルビアの育てかた
◆
「──なぁ、ヒルス。リミィって可愛いよな」
ランチタイム。ダンススクールの休憩所で、俺の苦手な奴──ライクがいきなりそんなことを言ってくる。
よりによってどうしてこいつが夢の中に出てくるのか。本当に最悪だ。
「何だよお前。キモいな」
俺の本心をライクにぶつけてやった。たとえ夢の中だとしても、二度と会いたくない相手だった。
眉間に皺を寄せる俺に対して、両腕を組んでライクは大声で笑う。
「そう言うなよ、ヒルス! 結構本気なんだぜ」
「はぁ? あんなガキに惚れてんのか」
呆れながら俺がそう言うと、ライクは首を傾げる。
「リミィのどこがガキなんだ?」
「……えっ」
一瞬、その場には変な空気が流れる。
ああ、そうだ。もしリミィが生きていたら俺たちと歳が近かったのか。なぜだかこの時、レイのことだと勘違いしてしまった。
サングラスをかけるライクの表情はいつも分からない。だが、鼻歌を口ずさんでいて、上機嫌なのが伝わってくる。
俺はそんなライクを横目に、ふと過去を思い出してしまう。
もしもリミィが生きていたらノース・ヒルでの事件は起こっていなかっただろう。誰も傷つかずに、済んだのかもしれない。ライクも馬鹿な真似をせず、ずっとインストラクターとしてダンススクールに勤め続けていたのだろうか。
そう考えたって現実は変えられない。夢の中の俺はどうかしてる。
「──なぁ、ヒルス。リミィって可愛いよな」
ランチタイム。ダンススクールの休憩所で、俺の苦手な奴──ライクがいきなりそんなことを言ってくる。
よりによってどうしてこいつが夢の中に出てくるのか。本当に最悪だ。
「何だよお前。キモいな」
俺の本心をライクにぶつけてやった。たとえ夢の中だとしても、二度と会いたくない相手だった。
眉間に皺を寄せる俺に対して、両腕を組んでライクは大声で笑う。
「そう言うなよ、ヒルス! 結構本気なんだぜ」
「はぁ? あんなガキに惚れてんのか」
呆れながら俺がそう言うと、ライクは首を傾げる。
「リミィのどこがガキなんだ?」
「……えっ」
一瞬、その場には変な空気が流れる。
ああ、そうだ。もしリミィが生きていたら俺たちと歳が近かったのか。なぜだかこの時、レイのことだと勘違いしてしまった。
サングラスをかけるライクの表情はいつも分からない。だが、鼻歌を口ずさんでいて、上機嫌なのが伝わってくる。
俺はそんなライクを横目に、ふと過去を思い出してしまう。
もしもリミィが生きていたらノース・ヒルでの事件は起こっていなかっただろう。誰も傷つかずに、済んだのかもしれない。ライクも馬鹿な真似をせず、ずっとインストラクターとしてダンススクールに勤め続けていたのだろうか。
そう考えたって現実は変えられない。夢の中の俺はどうかしてる。