雨が止むまで。
結君が持ってきてくれた傘を使って二人並んで駅へ行く。

僕は結君の事は名前しか分からない。

どこの学科に通っているのかも、好きな食べ物も、好きな色も。

名前しか知らない。

知りたい。

もっと結君の事を知りたい。

「ねぇ、あのさ、何でわざわざ持ってきてくれたの?」

「濡れたくないだろうなと思って。」

本当に?それだけ?

沈黙が始まる。
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