君を大人の果実とよぶ。
牧がモーニングルーティンを終えて
(きちんと服を着た上で)、
京子の隣に戻ってきたころには、
すでにマグカップの中身は残り数口となっていた。
「苺と生クリームと、ワイン?」
「さすがですね」
「当たり!?美味しそう!一口ちょーだい」
「ん」
服を着てきたご褒美に、
京子は餌をあげるように牧の口に小さな苺と
大量のピンク色生クリームを運んだ。
「え!思ったより甘くなくて美味しい‼」
「そうなんですよね」
「これなんてデザートなの?」
「名前は、忘れました。
前に叔母に聞いたんですけど、なんだっけな」
「ワインがいい感じだね。苺に染みてて美味しい」
「そ。大人の果実って感じでしょ」
「あら~なんだかいやらしく聞こえる」
「…」
「こっちも甘そうだな~」
大きな手が伸びてきたかと思うと、
唇についたクリームを指で拭われた。