君を大人の果実とよぶ。
「僕にとっての大人の果実は、
きょんちゃんだけどね?」
そう言ってクリームのついた指を舐める。
「な、に、言ってるんですか」
「食べてもいーい?」
「…だめっ」
「えー!」
「まだ朝ご飯中です。あとで…」
「やだ」
「わっ!」
ゆっくりと覆いかぶさってくるや否や、
スムーズな手際でカップを没収されてしまった。
こういう動きには、本当に長けているというか、
手慣れているというか、なんというか。
「今欲しい」
噛みつくようなキスに、
私は食べ物ではありません、なんて
突っ込む隙すらもらえない。
「ほら。甘くておいし」
「生クリームです」
「んー?」
そう悪魔のような顔をして、
降り注いでくる甘い攻撃を、
京子は大人しく受け止めるしかなかった。
そんな朝、6時35分。


