君を大人の果実とよぶ。
「…あんな子の、どこがいいの?
こんなに仁さんのこと愛してるの、
きっと私だけよ?」
その言葉に、牧はニコッと笑顔を作った。
「アハッ、どうだろうね?
他にもいっぱいいるかもよ」
「どうしてあの子なの?
私じゃ、ダメなの?」
「そんなこと、本当に聞きたい?
恵ちゃんが傷つくだけだよ」
「仁さんがそこまであの子に拘る理由が
どうしてもわからないの」
「ふふ、そっかぁ~」
話し出すとキリがないからなぁ~
牧はそう言って、遠くの夜景を見た。
「逆に、どうしてそんなに
僕を愛してくれるんだい?」
「それは…素敵だなって、本気で思うから」
「そっか。嬉しいねぇ」
「ふざけないで!」
恵の声が、車内にキンと響く。