【番外編】孤高の弁護士と誓いの光 — 未来へ紡ぐ約束
夕食を終え、リビングでくつろいでいる時間。
紬はソファに座り、ミルクコーヒーを両手で包み込むように持ちながら、ぼんやりとテレビの画面を眺めていた。
けれど、内容はもう頭に入ってこない。
ただ、今日一日を乗り越えた安堵感と、隼人の隣にいるというぬくもりが心地よかった。
その時、ふいに、隼人が静かに口を開いた。
「来月のどこかで、休み取れそう?」
「え? うん、多分大丈夫だと思う。どうして?」
少し身を乗り出して紬が聞き返すと、隼人は腕を組みながら目線を外し、少し照れたように微笑む。
「久しぶりに、ちゃんとした旅行でも行かないかと思って。……軽井沢あたり、どうかなって」
「軽井沢……?」
その響きだけで、紬の胸がふわりと躍った。緑と澄んだ空気、避暑地らしい静けさと、どこかヨーロッパのような街並み。行くだけでも癒やされる、大好きな場所のひとつだ。
「うん、すごくいいと思う! 行きたい!」
嬉しそうに顔を輝かせる紬に、隼人はコーヒーカップを置いて、さりげなく目を細めた。
「宿は……もう押さえてあるけど、場所は着いてからのお楽しみってことで」
「え? なにそれ、ちょっと気になるじゃん」
「まあ、たまには俺に任せてよ」
いたずらっぽく片目をつぶる隼人。その様子に、紬は小さく笑って、心の中にふわっと温かな期待が広がっていくのを感じた。
「じゃあ、楽しみにしてるね」
「うん。忘れられない旅行にするよ」
隼人のその言葉に、何か特別な意味が込められているような気がして――
紬はほんの少し、胸の奥がくすぐったくなった。
紬はソファに座り、ミルクコーヒーを両手で包み込むように持ちながら、ぼんやりとテレビの画面を眺めていた。
けれど、内容はもう頭に入ってこない。
ただ、今日一日を乗り越えた安堵感と、隼人の隣にいるというぬくもりが心地よかった。
その時、ふいに、隼人が静かに口を開いた。
「来月のどこかで、休み取れそう?」
「え? うん、多分大丈夫だと思う。どうして?」
少し身を乗り出して紬が聞き返すと、隼人は腕を組みながら目線を外し、少し照れたように微笑む。
「久しぶりに、ちゃんとした旅行でも行かないかと思って。……軽井沢あたり、どうかなって」
「軽井沢……?」
その響きだけで、紬の胸がふわりと躍った。緑と澄んだ空気、避暑地らしい静けさと、どこかヨーロッパのような街並み。行くだけでも癒やされる、大好きな場所のひとつだ。
「うん、すごくいいと思う! 行きたい!」
嬉しそうに顔を輝かせる紬に、隼人はコーヒーカップを置いて、さりげなく目を細めた。
「宿は……もう押さえてあるけど、場所は着いてからのお楽しみってことで」
「え? なにそれ、ちょっと気になるじゃん」
「まあ、たまには俺に任せてよ」
いたずらっぽく片目をつぶる隼人。その様子に、紬は小さく笑って、心の中にふわっと温かな期待が広がっていくのを感じた。
「じゃあ、楽しみにしてるね」
「うん。忘れられない旅行にするよ」
隼人のその言葉に、何か特別な意味が込められているような気がして――
紬はほんの少し、胸の奥がくすぐったくなった。