幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
寂しがり屋の犬みたいね……
逢生の両目がじいっーと私を痛いくらいに見つめている。
フライパンでひき肉と玉ねぎを炒めている間もずっとだ。
突き刺さるような視線に根負けして言った。

「わかったわよ。じゃあ、同じベッドで……」

にっこり逢生は微笑んだ。
これくらいで逢生は幸せそうにしているから、つい許しちゃうけど、なし崩し的に他の我儘まで聞いてしまいそうで怖い。
ケチャップを入れてみりん、料理酒、ソースを少々。
煮詰めて水分を飛ばし、いい香りのするソースをゆでたスパゲッティの上にのせた。
ドライパセリと粉チーズをかける。
逢生はデザートにプリンを出してきた。

「デパ地下のプリン!」

「お土産」

「買ってきてくれたの?」

「そうだよ。昨日の帰りに買った。ご機嫌取りに」

―――ご機嫌取り。
苦笑した。
つまり、焼きもちをやいていた逢生はイライラしてたけど、それを私に見せると嫌われると思って、プリンを買ったということ?

「それは言わなくていいのよ」

寿実(すずみ)の『恋愛音痴』という言葉が頭に浮かんで手で打ち消した。
ふっ……!でもね!
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