幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
誰かがいると眠れるが、一人だと眠りが浅くすぐに目を覚ましてしまう。
「梶井さん。演奏家は体が楽器の一部なんですから体調管理をしっかりしないといけませんよ」
宰田はあの三人にも言っているようなことを俺に言った。
なにが楽器の一部だ。
ふっと顔をあげると、中央にあるグランドピアノが目に入った。
だからというわけじゃないが、少し気分転換になるのではと思っただけで、気まぐれに宰田に言った。
「宰田。なにか弾けよ」
「え!?でも、そのー……あまり練習もしてませんし。そんなにうまくないので」
「お前は菱水音大のピアノ科卒だろ?」
「一応は。でも、人前で聴かせられるようなレベルではありませんよ」
「謙遜だろ。コンクールの本選まで残っていたのを知っているんだぞ」
宰田は困ったように笑う。
「周りがすごすぎて自慢できる経歴ではありませんから。それに逆にそこまで弾けるから、他の方のすごさがわかる。理解できてしまうんです。自分はここまでだなってことを」
「そんなものか?」
俺にはわからない。
『梶井さんは自分が一番好きな人ですから』
奏花ちゃんに言われた言葉を思い出した。
「梶井さん。演奏家は体が楽器の一部なんですから体調管理をしっかりしないといけませんよ」
宰田はあの三人にも言っているようなことを俺に言った。
なにが楽器の一部だ。
ふっと顔をあげると、中央にあるグランドピアノが目に入った。
だからというわけじゃないが、少し気分転換になるのではと思っただけで、気まぐれに宰田に言った。
「宰田。なにか弾けよ」
「え!?でも、そのー……あまり練習もしてませんし。そんなにうまくないので」
「お前は菱水音大のピアノ科卒だろ?」
「一応は。でも、人前で聴かせられるようなレベルではありませんよ」
「謙遜だろ。コンクールの本選まで残っていたのを知っているんだぞ」
宰田は困ったように笑う。
「周りがすごすぎて自慢できる経歴ではありませんから。それに逆にそこまで弾けるから、他の方のすごさがわかる。理解できてしまうんです。自分はここまでだなってことを」
「そんなものか?」
俺にはわからない。
『梶井さんは自分が一番好きな人ですから』
奏花ちゃんに言われた言葉を思い出した。