幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
逢生が学校に遅刻しないよう二人が迎えにきていたのを思い出す。
寝坊してほとんど眠っているような状態の逢生をひきずって、黒塗りの車に放り込んで学校に運んで―――いや、通っていた。
黒塗りの車を初めてみた時は驚いた。
逢生がトランクにのせられたら警察を呼ばないとなんて思ったわよ。
それが、陣川さんも渋木さんも家はかなりのお金持ちって聞いて納得した。
あの二人、見るからに王子っぽいもんね。
ちなみに我が家は一般家庭。
逢生は両親が医者だから、けっこうお金持ちなんじゃないだろうか。
お隣の家はデザイナーズハウスでおしゃれな建物だ。
広いテラスに芝生、大きな窓ガラス、高い塀。
内装は白で統一されていて、ごちゃごちゃしたかんじは一切ない。
芸能人のお宅みたいだった。
まあ、暮らしているのは逢生なんだけどね。
そんなことを考えながら、チャーハンを作る。
ちょうど中華鍋にひいた油が熱くなった。

「チャーハンは火力が命!」

パラパラご飯をめざし、とうっと中華なべをもちあげる。
最後の隠し味に醤油をなべの側面にあてて香ばしさを出す。
ふっ……できた。
私の完璧なご飯パラパラチャーハンが。
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