幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
「なにが『それだよ』よ。腹立つから、そのドヤ顔をやめなさいよっ!」

我が親ながら恐ろしい。
老後計画のために私を家から放り出すとは何事よ。
しかも、娘の貞操は完全無視。
『昔から知ってる逢生ちゃんならいいわ』なんて思ってるに違いない。
私の父は今年定年退職した。
確かに田舎に移住したくて家を探しているとは聞いていたわよ?
でも今住んでいるところから電車で一時間くらいの場所だからって言ってたから、私はちゃっかり一緒に住もうとしていたわけですよ!
でも両親にはその気はサラサラなかったと。
え……なんだか……それはそれでショックなんだけど……

「そういうわけで、奏花が住んでいる家は他の家族が住むことになったんだ」

「酷すぎ!娘を置いてきぼりにするとか!」

「俺と暮らすなら家賃タダだよ。光熱費も」

「な、なにいってるのよ。私も働いて三年。ちゃんと稼いでるんだから一人で暮らせるわよ」

社会人をなめてもらっちゃ困るわよ。
逢生より先に社会人デビューしてるのよ。
こっちはね!

「じゃあ、ゴキブリでたらどうする?」

「それはっ……」

ゴキブリはまずい。
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