幼馴染は私を囲いたい!【菱水シリーズ②】
練習場所に着くと渡瀬は関係者に謝っていた。
俺にも謝れとにらんでいたが、無視して周囲を見回す。
今をときめくクラシック界のプリンス達が並んで座っている。
ピアニスト渋木唯冬、バイオリニスト陣川知久。
そして、クソ生意気なガキ深月逢生。
さすがに壮観だな。
俺も王子なんて呼ばれた時もあったなと苦笑した。
三人はそれぞれの好みに合った弁当を食べている。
なかなかクセの強い連中だと渡瀬が言っていた。
挨拶でもしておくかと近寄ると―――
「奏花が作ってくれたものなら、毒であっても口にできるって思ってた」
何言ってるんだ?こいつ。
しかもなんだ、そのドヤ顔。
奏花というのはチョンマゲオデコのことだ。
昔はチョンマゲオデコの女の子だったが、今は綺麗な女性になっていた。
彼女は初めて会った時と同じ明るい面影を残していた。
その感動の再会を台無しにしたのは隣にいた生意気なクソガキ。
驚いたのは成長してもまだ隣にいたことだ。
しかもあの時とまるっきり同じ。
手をつないで、にらみつけてくるところも。
俺にも謝れとにらんでいたが、無視して周囲を見回す。
今をときめくクラシック界のプリンス達が並んで座っている。
ピアニスト渋木唯冬、バイオリニスト陣川知久。
そして、クソ生意気なガキ深月逢生。
さすがに壮観だな。
俺も王子なんて呼ばれた時もあったなと苦笑した。
三人はそれぞれの好みに合った弁当を食べている。
なかなかクセの強い連中だと渡瀬が言っていた。
挨拶でもしておくかと近寄ると―――
「奏花が作ってくれたものなら、毒であっても口にできるって思ってた」
何言ってるんだ?こいつ。
しかもなんだ、そのドヤ顔。
奏花というのはチョンマゲオデコのことだ。
昔はチョンマゲオデコの女の子だったが、今は綺麗な女性になっていた。
彼女は初めて会った時と同じ明るい面影を残していた。
その感動の再会を台無しにしたのは隣にいた生意気なクソガキ。
驚いたのは成長してもまだ隣にいたことだ。
しかもあの時とまるっきり同じ。
手をつないで、にらみつけてくるところも。