【受賞&書籍化】国外追放された箱詰め聖女が隣国で子育てしながら満腹&幸せになるまで

『あなただってわたくしと同じじゃないっ! ローズマリーを追い出したのはクリストフ殿下よ! クリストフ殿下がっ』

嘘ばかり吐くミシュリーヌの舌を切って話せなくした。
彼女の声を聞くのはこれ以上不快だと思ったからだ。
本当はこれ以上、ミシュリーヌから真実を話されるのは避けたかったのだ。

(欲に塗れた魔女め……! あとはこの俺がローズマリーと結ばれるだけだ)

ローズマリーが生きていてくれさえすれば地位も安寧もすべてを取り戻せる。

(ローズマリー、どうか生きていてくれ!)

このまま王太子で居続けるために犠牲があるならそれは仕方のないことではないか。
何故ならミシュリーヌが悪魔で、ローズマリーが聖女だと気がついてしまったからだ。
ルレシティ公爵は『こんなはずでは……』と憔悴していた。
ルレシティ公爵家は一族全員処刑されて取り潰されることになったが、貴族たちの怒りは収まらない。
父はクリストフに部屋にこもっていろと言ったが、今は王家の名誉のために動くことが必要だと訴えかけると考え直してくれたらしい。

(そのためには魔法樹もローズマリーも取り戻さなければいけない。どんな方法を使ってでも……)
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