寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
「お前が俺をどう思っているのか知らないが。
 俺はお前を結構気に入っているぞ。

 もしも、今、時間が戻るなら――」

 慶紀はちょっとガタつく白い丸テーブルの上に置いていた綾都の手の上に手を重ね、綾都を見つめて言う。

「今なら強制されてではなく、自分で見合いに持ち込む自信がある」

 告白してくるとかではなくっ!?

「でもあの……今はそんなことをおっしゃってても、どうせすぐ、私に飽きたり、嫌になったり……」

「そりゃ、長く共に暮らしていれば、そういうこともあるかもしれないが。
 俺はお前なら、ちょっと嫌になっても一緒にいたいな」

 ちょっと嫌にならないでください……と思いながらも、照れてクリームソーダをすすり。

 もうないのに啜ってしまったので、ずず、と音がしてしまった。

 ちら、と慶紀を見上げる。

 あ、ちょっと嫌になられてしまったかな、と思ったが、慶紀はそんな綾都を見て、やさしく微笑んでいた。

 


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