寝不足でお見合いしたら、結婚が決まりました
「途中ではぐれたとき、その出し物やってる人たちに頼まれたみたいで。
 途中から霊になって私を追いかけてきたんです。

 最後に出るユーレイ役の人が、かき氷による腹痛でいなくなってしまったみたいで。

 その友人は陸上部だったので、とても恐ろしかったです……」

 まあ、今となってはいい思い出なんですけど、と言ったあとで、綾都は言った。

「そういえば、白神さん、テレビとか見るんですね」

「ああ、あまり見ないが、移動中は音だけ聞いてることがある。
 お前は、テレビよく見るのか?」

「ご飯食べるときに見たりしてますね。
 バラエティとか」

「ほう、バラエティか。
 今度見てみよう」
と言ってくれるが。

 いや、そんな構えて見るようなものではないですよ、と綾都は思う。

 だが、自分の趣味嗜好を知ろうとしてくれているのは、ちょっと嬉しい気がした。
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