うちの訳アリ男子たちがすみません!

退学の危機⁉


 入学式が終わると、さっそくクラスに分かれてホームルームが始まった。

 私のクラスは一年一組。

 まさかのまさか、葵だけでなく男子五人組もみーんな私と一緒のクラスらしい。

 授業中も同じ空間にいるなんて悪い予感しかないよ~!

 教室では教科書やお知らせのプリントなどなど、たくさんもらって、落ち着いたころにはもう放課後を告げるチャイムが鳴っていた。

「はあ~、つっかれた~」

 私は机の上に突っ伏した。

 教室の真ん中ではわん太くんがクラスメイトの中心に立って、早くも新しい友達とおしゃべりしている。

 自己紹介したときも「俺っちナンバーワン!」なんて言ってクラスがざわついてた。

 わん太くんってば、元気あり余ってるな。

 なーんて思っていたら、

「俺っちの家? ホントは寮だったんだけど、今はさくっちの家に住……」

 わん太くんの口からまずい言葉が聞こえてきた⁉

 私はあわてて飛び上がって、わん太くんの口をふさぐ。
< 14 / 105 >

この作品をシェア

pagetop