うちの訳アリ男子たちがすみません!
退学の危機⁉
入学式が終わると、さっそくクラスに分かれてホームルームが始まった。
私のクラスは一年一組。
まさかのまさか、葵だけでなく男子五人組もみーんな私と一緒のクラスらしい。
授業中も同じ空間にいるなんて悪い予感しかないよ~!
教室では教科書やお知らせのプリントなどなど、たくさんもらって、落ち着いたころにはもう放課後を告げるチャイムが鳴っていた。
「はあ~、つっかれた~」
私は机の上に突っ伏した。
教室の真ん中ではわん太くんがクラスメイトの中心に立って、早くも新しい友達とおしゃべりしている。
自己紹介したときも「俺っちナンバーワン!」なんて言ってクラスがざわついてた。
わん太くんってば、元気あり余ってるな。
なーんて思っていたら、
「俺っちの家? ホントは寮だったんだけど、今はさくっちの家に住……」
わん太くんの口からまずい言葉が聞こえてきた⁉
私はあわてて飛び上がって、わん太くんの口をふさぐ。