うちの訳アリ男子たちがすみません!
先生は続いて男子たちを指さした。
「そして君たち! サッカーのスポーツ推薦で、という事でしたが、小学校の成績を見させていただきました。なんですか、あの『頑張りましょう』だらけのあゆみは!」
先生は勢い余って鼻息が荒くなっている。
楓くんは困ったように頭をかき、その他みんなはそっぽを向いて知らんぷりだ。
「だってサッカーの練習、忙しかったんだもん……」
わん太くんはしゅんとしてつぶやく。
「このままではみなさん、退学まっしぐらですよ」
先生ははっきりきっぱりと告げる。
えええええ⁉ 退学⁉
「そ、そんなの困ります! 今日入学したばかりなのに!」
私は半泣きで先生に訴えた。
野茨に入学するために勉強頑張ってきたのに、退学になんてなったら今までが全部水の泡だ。
そんなのは絶対にダメ!
先生ははあとため息をついた。
「分かってますよ。だからこうして君たちを呼んでいる。なにも、私たちも退学にしたいわけじゃないんで
す。ただ、君たちの成績ではすぐに上げるのは難しい。
そこで、救済措置を用意しました」