私のお世話がかり

第三話 漫研っぽくない!?

 ◯大学 大教室
 朝の教室には光が差し込んでいる。双葉は教室内の階段を登りながら、どこに座ろうかと左右を見回している。
 モブ「おはよー」「レポート進んだ?」
 階段を半ばまで登ったところで、長机に座り机に向かっている部長が目に入った。
 双葉 (同じ授業取ってたんだ)
 部長は薄手のパーカーにジーンズというラフな格好。

 ーー回想
 最上「みんなそんなに悪い人じゃないよ」
 柔らかに微笑んでいただ

 双葉 (本当かな……)
 双葉はドキドキと胸を抑えた。先輩に良いイメージがない双葉は、話しかけるのが怖い。

 双葉 (でも、最上さんもあぁ言ってるし)
 胸を軽く叩いて自分を鼓舞する。
 双葉「ぶ、部長、おはようございます!」
 リュックの肩紐前をぎゅっと握りしめて話しかけた。

 しかし、シーンとして反応がない。

 双葉 (ぶ、部長? )
 部長の手元をのぞき込むと、部長はスマホを横に置き、スケッチブックに上手な建物の絵を描いていた。
 双葉「……!」
 双葉 (これ、部長が描いたの? うちの大学の校舎だよね? 建物の立体感、光の当たり具合、影、窓。写真みたい……! )
 双葉「すご……!」
 思わず声を漏らすと、部長がビクッと肩を揺らした。
 部長「おい、感心してないで自分で描けよ、あきよし……」
 部長は突然、腕をつかみかかってきた。
 双葉 (あきよし?)
 双葉が硬直すると、部長は我に返ったようにパッと腕を離した。
 部長「……ふ、双葉ちゃん! ごめん、あいつかと思って……」
 双葉「あいつ?」
 部長「……あぁ、ごめん。こっちの話」
 双葉(彼氏かな?)「いえ、構いません。それより……」
 双葉はスケッチブックに目をやる。
 部長「あぁ、これ?」
 部長は建物の先端を鉛筆で指す。
 部長「これは、二点透視図法を使って描けば簡単だよ」
 スケッチブックを一枚めくると、鉛筆で直線を引いた。
 部長「描いてみるかい?」
 鉛筆を双葉に差し出した。
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