坂道の決意


少し緩いけど長く続く坂道
わたしの通う学校はこの坂の上にある

いつもなら余裕を持って家を出るから
ゆっくりと歩きながら坂道を上がっていく

さほど疲れもしないペースをわたしはこの1年間で掴んでいた
坂道の両脇に植えてある桜の木々の遷り変わりも
楽しめる余裕すらあった

だけどこれからは違う
また1からペースを掴んでいかなければ

朝起きる時間も 髪の毛を整える時間も 朝食の時間も 家から出る時間も 近所の犬に挨拶する時間も
踏み切りの閉まる時間も そして 新しい歩幅も…

その一つ一つが新しく意味を持ち始める
今まではわたし一人の意味だった
でもこれからは二人で意味をつくってく

きっと毎日の風景も変わってくんだろう
わたしの胸は高鳴っていた



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