王子とシンデレラの執着愛
友人
真龍の友人・葉瑠、皐生、アオナ。
三人とは幼なじみだ。

とにかく不思議な三人で、真龍のお願いを嫌がることもなく、むしろ喜んで引き受ける。


「――――じゃあ、アオナ。
“くれぐれも”よろしくね」

「えぇ!」

「………はぁ…ダメだ…
やっぱ、行きたくない。
空愛と離れたくない」
玄関先で、駄々をこねるように空愛を抱き締めて離さない真龍。

「………」
(確かに、寂しいな…)
思わず空愛も、真龍の胸に顔を埋めてジャケットを握りしめた。

今日は、金曜日。
真龍が出張になり、明日の夜中に帰ってくる。

そのたった一泊の出張で、別れを悲しんでいる二人。

アオナと風松は、そんな二人を見てクスクス笑っていた。

そこにバン!と玄関ドアが開き、皐生が現れた。

「空愛ー!大学行くよー
………って…!!何やってんの!?(笑)」
抱き合っている真龍と空愛を見て、クスクス笑う皐生。

「シンデレラと切ない別れをしてるのよ(笑)」

「え?じゃあ、俺とアオナは意地悪な姉?(笑)」

「そうそう(笑)」

「フフ…
………って!早く行かねぇと!」

皐生に急かされ、漸く二人は離れた。
「じゃあ、私は家で待たせてもらうから!」

アオナに手を振って、家を出ていった。


玄関ドアが閉まり、リビングに戻ったアオナ。
風松もそれに続く。

ソファに座ったアオナが、風松に「家政婦さん、紅茶淹れてくれる?ストレート」と言った。

「はい」
淹れてローテーブルに置くと、アオナがチラッと風松を見上げた。

「どう?
ここの家政婦業務」

「え?
大変ですが、私なりに楽しくさせていただいてます」

「ほんとに?
真龍、あなたに見向きもしないでしょ?
家政婦ロボットみたいに思ってる」

「でもそれは、ご事情があることですし…」

「へぇ~、寛大なのね(笑)」

「え?」

「だって、ムカつかない?
ロボットだなんて!」

「それは……」

「ムカついても、真龍の傍にいたいとか?」

「え……?」

「だって、そのネックレス」

アオナが、風松の首のネックレスを指差した。


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