王子とシンデレラの執着愛
「――――………生、葉瑠!!!」

「「……っあ!?」」
真龍の鋭い声で我に返る、皐生と葉瑠。

「お前等、揃って何ボーッとしてんの!?」

「え?あ…ご、ごめん」
「わりぃ…」

((空愛のことを考えてたなんて、言えない……))

「で?
どうすんの?」

「は?」
「何が?」

「はぁ!!?
バーベキュー!!
空愛が、五人で行きたいっつってたって言ったろ!?」

「あー!」
「行く行く!!」

「俺は空愛と二人でのつもりで誘ったのに、お前等はオマケなんだからな!?」

「はーい…!」
「わかってるって!」



――――――――――
――――――…………………

そして後日。
五人でバーベキューに行くことになり、朝からバタバタしている真龍と空愛。

「空愛、荷物多くない?」

「へ?そうかな?
でも日焼け止めとか、ハンディファンもいるし、汗ふきシートとかも……」

「それ全部、向こうにあるよ」

「え?え?」

「だから空愛は、身一つで良いんだよ?」

皐生や葉瑠、アオナと合流する。
三人も、ほぼ手ぶらだ。

そして葉瑠の車に乗り込む。
葉瑠の運転で、二列目に皐生とアオナ、三列目に真龍と空愛が乗っている。

「休憩が必要な時は、早めに言えよ〜」
そう言って、発進させた。

真龍はもちろんだが、皐生も葉瑠も運転が上手く、乗り心地がとても良い。

「………」
(うぅ…既に眠くなってきた…
何この、心地良い揺れ…)

「ん?空愛?」

「ん…」

「眠いの?」

「え?
あ、う、ううん!大丈夫!
えーと…真龍さん、なんか話しよ?」

「良いよ!
どんな話がいいかなぁ〜」

「んー、真龍さん達は、前にもバーベキューしてたの?」

「そう言えば、バーベキューはねぇな!」
葉瑠の言葉に、皐生も「食事にはよく行ってたね!」と言った。

「そうね!
だから私、楽しみにしてたのよね〜!」

微笑むアオナに、空愛も微笑み返す。
(食事って言っても、きっと凄いんだろうなぁ…
この前のレストランも、凄かったし…)

それからも楽しく話をしながら………

「………ん?空愛の声がしない…
………あ、寝た?」
段々空愛の声がしなくなって、アオナが振り返りながら言う。

すると真龍が「あぁ、やっぱ眠かったみたいだ(笑)」と微笑み、空愛の頭を優しく撫でていた。



< 34 / 52 >

この作品をシェア

pagetop