王子とシンデレラの執着愛
「え……」

「真龍は、人嫌いになったからね。あの事件から…」
皐生も、切ない表情で言った。

「だから、帰ってよ!」
アオナが睨みつけるようにして言った。

「あ…」

「どうせあなたも、空愛を傷つける気でしょ!?」

「そ、そんなことしません!」

「どうだか!」

「とにかく、今日は帰ってくれる?」
真帆にも言われ、風松は「わかりました」と頭を下げてリビングを出ていった。

玄関を出て、エレベーターに向かう。
エレベーターが来るのを待っていると、すぐに来て扉が開いた。

「………え…//////」

真龍が乗っていたのだ。

「………」
真龍は風松をチラッと見て、そのまま玄関に向かう。

「あ…
…………あの!!」
風松は、慌てて追いかけた。

「は?
気安く、俺に話しかけるな」

「あ、す、すみません!
でも私、家政婦の……」

「会いたくないっつったはずだけど?
それに、どうせ明日から来るだろ?
その時で良いし、俺は話すことはない。
お前は、家事だけやってくれればいい」

淡々と言って、真龍は玄関から入っていった。

「あ…」
風松は、ポツリと取り残されたようになる。
そして肩を落とし、エレベーターに乗り込もうとする。

「………あれ?上着…」
しかしそこで、上着を忘れていることに気づく。

慌てて戻り、玄関のノブを持つ。

(でも…また行ったら、怒られるよね…)

そう思ったが、幸い玄関横のポールハンガーに掛けている。
サッと取れば、わからないだろう。

風松は静かに玄関ドアを開け、中に入った。
そして上着を取り帰ろうとすると、リビングから真龍達の声が聞こえてきた。

思わず耳を澄まし、聞き耳を立ててしまう。


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