リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
「私は別に淳平君もって決めつけるつもりはなくて…でも、そう思わせちゃったなら、ごめん。」
私がしどろもどろになって答えると、胡兎は憮然とした表情で不満をこぼす。
「なんで私に謝るわけ?」
あれ?…淳平君への言い草に怒ってるわけじゃない?
「えぇ?でも今日の会で淳平君とばっかり話してたし、なんならその前から浮かれてた…」
「浮かれてないし!」
私の言葉を遮るように即反発が返ってくる。
「でも、透君だって本当にそんなことしてるかなんてまだわからないよ。証拠があるわけじゃないし。」
私達は暫くの間、沈黙になった。
数時間前の店でのやり取りを振り返ると、あのグループの三人の様子を見るに限り、確かに何か引っかかる点ばかりが思い起こされる。