リアライズの殺人〜私は不仲のアイドルグループメンバーです。〜
ただ、透君の態度だけがクスリっていう不穏なものに直結しているのであって、そこさえ違っていてくれれば然程(さほど)問題は無いようにも思える。
それに……。
「ねぇ胡兎?もし透君が本当にクスリが原因であんな風になってるんだとしたら、わざわざ私達の前に、連れてくるかな?」
「えっ?…それはそうだけどさ〜。でもあの感じ、私の昔のダンサーの先輩の友達で更生施設に入った人の立ちふるまいそのものだったんだけどな〜。なんかこう、目が泳いでて、それでいて…」
なんでそんな事に詳しいのか…。
「その先輩の友達と胡兎はどうして仲良くなったの…?」
「ん?べ、別に仲良くなってない!私のじゃなく、あくまで私の先輩の友達なんだから〜。」
胡兎は慌てて否定する。